三重県議会議員(志摩市選出) 中嶋としき 活動報告:政務調査:借金大国・日本の岐路は?
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借金大国・日本の岐路は?

政務調査|07/07/21

 昨日は東京で新潟大学の助教授と元三重県副知事の方に地方財政制度改革などについてレクチャーをいただきました。
 小泉内閣で行われた三位一体の改革。補助金と交付税、財源移譲を同時に取り組むことで地方分権を進める、とのキャッチフレーズでした。
 しかし、実態は多少の分権は進んだものの国の財政再建を図ることが主たる目的だったと言わざるを得ません。
 その延長線上にあるのが現在進められている地方財政制度改革です。

 具体的な一つの取組としては、成立した行政改革推進法に基づいて地方自治体も企業会計を導入することとなりました。平成20年度決算から4種類の財務諸表(貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、純資産変動計算書)を作成・公表することになっています。

 これまでは単式簿記でお金の出入りだけを大福帳にまとめる会計方式でしたがそれが大きく変わることになります。予算編成などでも「予定貸借対照表」が作成されることになれば、本当に借金までしてでも取り組むべき事業なのかどうかがより分かりやすくなると思われます。

 こうすることで遊休財産を明確化のうえ売却したり、借金をどうやっていつまでに減らしていくかの工程が見えやすくなることが期待できます。そのためには、私たち議員も4つの財務諸表を読み取る力も必要になってきます。私もしっかりと勉強したいと思っています。

 また、道州制についてもレクチャーをいただきました。安部内閣は年度内に道州制ビジョンを作成する方針ですが、国会議員や省庁は権限を手放すことにつながる道州制には抵抗感が強いとの話でした。

 国(特に財務省)は、「地方自治体は総じて国よりも財政状況は良好。地方自治体が財政的に困っていたときに国は助けてきた。今度は地方自治体が国の財政再建に協力する番」と言っているようです。そのためにいろいろな理由(理屈)を上げています。一見正しい論理かな、と思うものもありますが、地方自治の一面しか捉えていないなど現場感覚とズレている論調もあります。

 なんにしても、国は本気で借金減らしに取り組むことが明確に分かりました。そのために、地方自治体の予算を減らしてでも進め、行政サービスの低下も致し方ない、、、との考えです。

 先進国でも突出した借金大国・日本。このまま放置することは将来世代をはじめ、現在の私たちの生活に悪影響が及ぶ可能性もあります。
 例えば、国際的に国の信用が低下すると国債価格が低下(=金利が上昇)し、多くの国債を抱えている地方銀行などは経営が苦しくなります。貸しはがし、貸し渋りが地方銀行を中心に行われるかもしれません。
 また、実質的な借金を減らすためにインフレが進む(進められる)かもしれません。そうなると年金生活者を中心に実質的な生活水準が低下する恐れがあります。経済が低成長なのにインフレになると物価ばかりが上がって実質収入が上がらない、資産価値も実質的に下がる・・・こんなことが現実になるかもしれません。

 そうならないために国と地方の財政再建は待ったなし!の状況です。しかし、それには多くの痛みも伴います。小泉内閣時代の三位一体の改革はその序章なのかもしれません。

 とにかく、県民の皆さんの生活を守るためにも、この財政制度改革についてはしっかりと注意し、学び、対応策を検討する必要があることを改めて感じました。