三重県議会議員(志摩市選出) 中嶋としき 活動報告:本会議:高速道路の無料化はプラスばかりか?
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高速道路の無料化はプラスばかりか?

本会議|10/06/15

 高速道路の無料化実験が6月28日からスタートします。東海北陸地区では伊勢自動車道の津IC~伊勢西IC、紀勢自動車道の勢和多気IC~紀勢大内山ICの総延長78キロが無料となります。

 この社会実験に国交省は1000億円を充て、地域経済への効果や他の公共交通(鉄道、フェリーなど)への影響、一般道路の渋滞状況を調べることになっています。一方で値上げするとしていた無料化の対象から外れる路線の高速料金は引き続き休祝日上限1000円などの特別割引を継続することになりました。

 昨日の一般質問でもこのことが採り上げられました。「伊勢志摩観光にとって起爆剤となるので積極的にこの社会実験の活用を」という観点からの質問でした。

 しかし、果たしてこの社会実験は伊勢志摩地域にとってプラスばかりなのでしょうか?

 観光客が来やすくなる、という意見もありますが私は「?」と考えています。

 というのも、利用者のうち伊勢志摩に向かう津よりも遠方の名古屋や大阪、静岡などの方々からすると、出発地から津ICまでは従来どおりの休祝日1000円はかかるわけです。となると、津より以南が無料化になってもメリットはありません。

 メリットがあるとするならば松阪ICで降り、また高速に乗って伊勢まで来て、さらに乗って東紀州まで足を伸ばす、、、といった周遊型の観光には無料化は非常に効果的になります。ただ、それだけの時間に余裕を持った観光客がどれくらいいるのでしょうか。

 また、政策というのは観光だけでは語りきれません。自動車交通が増えることによるCO2排出量の増加による環境悪化、高速道路の渋滞による宅配や生鮮食品などの物流の遅れによる経済的損失、この社会実験を行うための予算確保の他政策へのシワ寄せ、、、など多面的な観点から検討することが必要です。

 特に現在その存続が懸念されている鳥羽・伊良湖フェリー航路の利用者や、さらには近鉄志摩線の利用者のさらなる減少を招く恐れがあります。そのことが鵜方駅発着のバスも含めた将来の志摩地域の公共交通体系にどれだけの影響を与えるか、しっかりとした検証を行う必要があると思います。

 この点については国の調査だけではなく、県としての独自調査も提案していければ、と考えています。「タダより高いものはない」と先人が語っていることを十分踏まえた議論をしていく必要がありますね。